vol.354 AIとプロンプト
2024-11-27
・海さんからのお便り
・魂の緒
・情報のエントロピー
・AIとエントロピー
・AIとプロンプト(生命)
・AGIの今後
・小説は作れる名作は作れない
・AIアートのとある社会実験
・今の人類のブーム
今日はですね、来たばっかなんですけど、11月17日に海さんから来てますね。
(※BBSでの返信が遅れてしまったためお詫びに先に回答させて頂きます)
『目風様、古川様、川勝編集長、いつもありがとうございます。
貴重な情報ありがとうございます。
344番。
「命の条件は、上と導通しているもの。」
「エゴを薄くすればするほど魂の緒がしっかりするだろう」と書かれていたのを思い出しました。
「AIのデータは、エントロピーを縮めることが出来ない。」』
うーん、そうだね。一概には言えないんだよね、情報のエントロピーってやっぱあるんですよ。
で、情報のエントロピーって…エントロピーはみんなそうなんだけども、この閉鎖された系の中でのエントロピーってのは、うまく今説明できないんだけども、そんなに拡散しない。拡散しないってか大きくならない。
ところが、情報のエントロピーも一緒で、実際のその世界では、情報のエントロピーってのは、情報ってのはどんどんどんどん拡散していくわけでしょ?だからほっといても、エントロピーはどんどん拡散していくわけで。
ところがAIってのは、ある程度その情報をまとめてくれるっていう作業をします。でね、 ここが問題なの。
じゃあAIはエントロピーを小さくするんじゃないかということになりますけれども、そうでもなくて。
じゃあ、その情報を…例えばね、長い文章をそのChatGPTに入れて「これをまとめてください」とかあるいは「箇条書きにしてください」とか「100ページぐらいの文章を200行ぐらいでまとめてください」って、これってのはエントロピー高くなるんですよ。
(※小さくなるの言い間違い)
じゃあ、AIはそのエントロピーを小さくしてんのかっていうとそうでもなくて、これ分かります?編集長…聞いてなかった?
かわかつ)
いや、聞いてました。エントロピーが高く…「文章をまとめると高くなる」って、今おっしゃっいましたか?
高くなって言ってない、小さくなるって言ったよ。
…この辺に後で「高くなると言ってました」とか書いてあるかもしれん。
かわかつ)
会長が以前プロンプトを変えて…プロンプトを生成してくれAIの話をしてくださった時に、どんなプロンプトに変わっても結局は一緒っていったの関係があるんですかね。
(※プロンプト…「命令文」「要請文」「指示」)
そうだね、少し関係あるね。プロンプトってとこに発想を持ったというのがいいよね。
つまり、AIは自分では出来ないわけじゃないですか。 プロンプトっていうか命令文があって「こうしてくださいね」要するに「まとめてね」って言えたら纏めるわけよ。それ、自分ではまとめられないわけ。 ただ、長い文章がだーっと入ってきて、ぼーっとしてるわけよ。
そのプロンプトを出すのは人間でしょ。で、人間ってのは命でしょ。命を持ってるわけでしょ。やっぱ命がエントロピーを減少さすわけですよ。
だからAIだけでは今のところそのエントロピーを減少させるってことはできないの。
で、来年か再来年か5年後か知らんけども、AGI(汎用人工知能)という…もう1つ呼び名があるんだけど、ちょっと忘れちゃったけど、AIを超えるスーパーコンピューター…つかAIだね。AIを超えるものが出来てきて。自分で考えたり想像したりすることができるって言ってるけども、どうだろうね。難しいとこだね、その辺は。
『「小説は作れる。だけども、名作が作れない。」』
これは本当にその通りですね。
(※テレビで放送されたとある社会実験のお話です)
この間ね、 かわかつ編集長にも言ったんですけども、AIに詩を作らせたの、ポエムのね。
で、100人ぐらいの人たちに(AIと言わずに)聞かしたんだよ、そのポエムを。そしたら、 みんな、何?リアルなポエム、人間が作ったポエムよりもこっちの方がいいって、AIが作った方がいいって言うわけよ。
みんな、全員じゃないけどね、80パーセントぐらいの人かな。
そういうふうに上手く作るわけよ。だから、AIはそのアーティスティックな感覚を持ってるのかっていうと、どうなんかね?
その聞いた人たちに、こっちの方がいいってAIのポエムの方がいいって言った人たちに、 これ実はAIが作ったんですよって言ったら、急に考え方がみんな変わっちゃって「やっぱよく考えたらこっちの方が人間がつくった方がいいかな」みたいな感じになったというお話が、 落語みたいな話があるんだけども。
それはね、やっぱあれなのよ、その80パーセントの人たち…その人類のね、が大体どういう風な生き方してるかっていうことにも関わってくるわけ。
つまりAIレベルの生き方。
AIが懸命に考えて作ったものってのは、すごい整然としてるし、細かいし、そのセオリーに従った…韻を踏んだりとかね、あるいはテーマがすごい深い、テーマらしっぽく見えたりとか、そこにこうハマっちゃうわけ。だから今の人類の大半のブームとかそういったものはそっちに行っちゃってるわけよ。これ詳しいことはね、次回またお話ししましょう。